国の研究機関「水産研究・教育機構」は、本格的に漁が行われる8月から12月までの期間に北海道から千葉県にかけての沖合に来るサンマの量や大きさの見通しを公表しました。
それによりますと、この海域に来るサンマの量は、低い水準だった去年と同じ水準になる見込みだということです。
また、大きさについても、80グラムから100グラム程度と、標準的なものより3割から4割ほど小さいものが中心になる見通しだとしています。
サンマの量が減り、大きさも小ぶりなものが中心になる背景として、研究機関は、日本近海の潮の流れの変化や海水温の上昇に加え、餌となるプランクトンが減っていることなどをあげています。
サンマの漁獲量は去年、2万5800トンと、近年のピーク時の10分の1以下にとどまるなど、深刻な不漁が続いていて、今回の見込みどおりであれば、ことしもサンマの不漁は続くことになりそうです。
ことし4月に開かれた国際会議では、サンマの漁獲量の上限を加盟国全体で減らすことで合意していて、水産庁は、引き続き、資源回復に向けた取り組みを強化することにしています。