社会福祉法の贈賄の疑いで逮捕されたのは、東京 墨田区の社会福祉法人「寿老福祉会」の元理事長、藤井諭容疑者（62）です。

また、法人の実質的経営者、長沼信治容疑者（71）と、元評議員の馬場眞子容疑者（63）が収賄の疑いで逮捕されました。

警視庁によりますと、藤井容疑者は、2021年12月、長沼容疑者らに対し「理事長に就任できるよう便宜を図ってほしい」などと依頼し、その見返りにおよそ2億8000万円を支払う約束をした疑いが持たれています。

警視庁は、21日午後、関係先として長沼容疑者が理事長を務める千葉県柏市にある別の社会福祉法人を捜索しました。

これまでの調べによりますと、藤井元理事長は2022年1月、理事長に就任しましたが、約束の現金は支払っていなかったということです。

その後、法人の口座から現金6000万円余りを着服したとして逮捕・起訴されていました。

元理事長は去年、福岡県にある別の社会福祉法人の役員選任をめぐり、現金を渡した贈賄の罪でも起訴されていて、警視庁は社会福祉法人が所有する現金を目当てに、経営権を手に入れようとした疑いがあるとみて調べています。

警視庁は3人の認否を明らかにしていません。