秋田県上小阿仁村で唯一の温泉施設「山ふじ温泉」は、7月の記録的な大雨で近くを流れる川が増水したり土砂崩れが起きたりした影響で、施設や周辺の道路に被害が出て、7月26日から営業を休止していました。
施設によりますと、被害が大きかったのは源泉をくみ上げていた配管パイプで、増水した川から大量の土砂が流れ込んで詰まるなどして、温泉を施設に引けない状態が続いています。
それでも施設を運営する会社は、村民などの再開を待ち望む声に応えようと、源泉の代わりに近くの沢からくみ上げた水を沸かし、水質の安全性を確認したうえで8月8日から営業を再開しています。
大雨被害のあと利用者の数は少なくなっているということですが、連日、地元の人たちが訪れています。
施設を訪れた上小阿仁村の79歳の女性は「今は温泉ではないですが、ここでお風呂に入ると体が軽くなる気がします。集まったお客さんと話ができることも楽しい」と話していました。
運営会社の伊藤茂樹社長は「思ったより早く営業を再開できてよかったなと思います。見通しはまだ立っていませんが、頑張って一日も早く源泉を復旧させたいです」と話していました。