首都圏では今月1日に埼玉県所沢市の住宅で80代の夫婦が襲われるなどSNSで集められた「闇バイト」を実行役にした強盗傷害事件などが相次いでいて警察はことし8月以降に東京、埼玉、千葉、神奈川の1都3県で発生した少なくとも7件の事件について関連を捜査しています。
8日は、この1都3県など関係する警察の捜査幹部が集まり捜査状況を共有する会議が警察庁で開かれました。
冒頭、警察庁の谷滋行刑事局長が、「事件はSNSで実行犯が募集され、匿名性の高い通信手段を利用して指示が行われるなど、まさに『匿名・流動型犯罪グループ』による犯罪の特徴がある。国民の不安感を払拭(ふっしょく)するためにも、犯罪グループを徹底検挙して、事案の全容を解明し、犯行の抑止を図ることが求められていて、警察の真価が問われている」と述べました。
そのうえで、実行犯だけでなく、事件の指示役や首謀者を検挙し全容を解明することや、警察の部門を超えて情報の収集や分析を行ったうえで関係する警察の間で情報共有を図り、迅速に捜査を進めるよう指示しました。
警察庁によりますと、関連を捜査している事件は、発生した時期や地域、被害にあった対象、また、SNSで集められた「闇バイト」を実行役にしている点など、類似点があるということです。
警察では逮捕した実行役のスマートフォンを押収して、解析を行うなどしていて、指示役や首謀者を検挙し事件の全容解明を図ることにしています。