輪島市では、市の中心部にある「キリコ会館多目的広場」で、県内で初めての仮設住宅が完成し、自宅を失った人や、生活に配慮が必要な高齢者など、18世帯55人の入居が決まっています。
入居は3日から始まり、午前10時半ごろには鍵を受け取った入居者が家族とともに訪れる姿がみられました。
このうち大下澄子さん(76)は、朝市通り周辺で起きた火災で1人暮らしの自宅が全焼し、長女の家族とともに避難所に避難していました。
大下さんは、室内に入ると、冷蔵庫やテレビなどの家電や、調理器具が入った支援物資を確かめるなど、仮設住宅で暮らすための準備を進めていました。
大下さんは「避難所では眠れないこともあったのでありがたいです。家族と別々になるのは心細いですが、洗濯もできるのでゆっくり過ごしたいです」と話していました。
輪島市にはこれまでに4000件余りの仮設住宅への申し込みがあり、3日から入居が始まった18戸のほかに548戸が着工しているということです。
石川県は、来月末までにおよそ3000戸の着工を目指すとしています。