逮捕されたのは東京 渋谷区にある不動産販売会社「GRANDCITY」の次長、片岡和真容疑者(37)です。
警視庁によりますと、おととし11月、名刺管理サービスの運営会社「Sansan」の従業員を装った偽のメールを都内の空調設備会社に送って、ログインに必要なIDとパスワードを聞き出したうえで、顧客の名刺の情報を入手したなどとして、不正アクセス禁止法違反の疑いが持たれています。
偽のメールはサービスの利用継続に必要な手続きを装っていて、ログインに必要な情報を記載して返信するよう求めていたということです。
次長は偽のメールの送信や名刺情報の入手の作業を部下の社員に指示し、入手した情報を営業に使っていたとみられるということです。
これまでに同じ手口で十数社の情報に不正にアクセスし、400万件を超える名刺情報を入手していた可能性があるということです。
調べに対し、「自分が指示したことはない」と容疑を否認しているということです。
警視庁と運営会社は、名刺管理サービスを利用する際には情報にアクセスできる端末を限定したり、生体認証を導入したりするなど複数の対策を取ってほしいと注意を呼びかけています。