2015年、相模原市の墓地で当時25歳の女性が遺体で見つかった事件では、元交際相手の佐藤一麿被告(38)が殺人の罪に問われ、被告側は「殺しておらず、自殺の可能性がある」などと無罪を主張していました。
1審の東京地方裁判所は5年前、睡眠薬を飲ませて首を圧迫し窒息死させたとして懲役17年を言い渡しましたが、2審の東京高等裁判所は「睡眠薬による中毒死の可能性を否定できない」として審理をやり直すよう命じました。
やり直しの裁判をしてきた東京地方裁判所の野村賢裁判長は27日、被害者が亡くなった経緯について「被告が殺害の目的で大量の睡眠薬を飲ませた。その結果、中毒死したか、さらに首を圧迫されて窒息死した」と指摘し、被告が殺害したと認めました。
そのうえで、「別の女性と交際を始め、障害となった被害者を殺害したもので、身勝手な動機による計画的な殺人だ」として、懲役17年の判決を言い渡しました。