気象庁によりますと、東日本大震災が発生した2011年3月11日から先月までに東北沖の巨大地震の震源域やその周辺で発生した震度1以上の揺れを観測した地震は1万6050回となっています。
このうち、2011年はおよそ7600回でしたが、増減を繰り返しながら去年1年間では380回まで減少しています。
一方、去年5月には余震域に含まれる千葉県東方沖でマグニチュード6.2の地震が発生し、茨城県と千葉県で震度5弱を観測するなど、震災前と比べて地震活動が活発な状況が続いていて、中でも沿岸で比較的活発な傾向が見られるということです。
また、政府の地震調査委員会はことし1月に地震の発生確率を更新し、このうち宮城県沖を震源とするマグニチュード7クラスの大地震が30年以内に発生する確率は、これまで「70%から80%」でしたが「70%から90%」に引き上げられました。
また、青森県東方沖と岩手県沖北部を震源とするマグニチュード7クラスの大地震が40年以内に発生する確率は「40%から50%」が「50%程度」となるなど規模の大きな地震が起きる可能性が指摘されています。
気象庁管理課の下山利浩地震情報企画官は「地震活動はまだ活発で震災前のレベルに戻っていないため、強い揺れに備えてほしい。また、沿岸部で強い揺れを感じた場合は、津波警報や注意報の発表を待たずにできるだけ高いところに逃げてほしい」と呼びかけています。