福岡県大牟田市にある「独立行政法人国立病院機構大牟田病院」では、2021年ごろから複数の職員が体に障害のある入院患者11人に対し、下半身や胸を触ったりわいせつな言葉をかけたりする、性的虐待を繰り返していた疑いがあることがわかり、このうちの一部はすでに性的虐待と認定され、ことし5月に病院が会見して謝罪しています。
これについて、病院からの通報を受けた複数の自治体が障害者虐待防止法に基づいて調査を進めた結果、性的虐待のほかにも、複数の男性職員が身体的虐待や心理的虐待も行っていたと認定されていたことが、福岡県への取材で分かりました。
具体的には
▽入院患者の頭をたたく
▽自分で動けない入院患者を引きずる
▽入院患者が痛いと訴えたあとも腹部のマッサージを続ける
▽ベッドを揺らして大声で威嚇するといった行為が行われていたということです。
大牟田病院はNHKの取材に対し、身体的虐待や心理的虐待もあったと認定されたことを認めたうえで「結果が出ていない自治体もあるので、全容が判明した段階で公表します」とコメントしています。