大阪大学医学部附属病院などによりますと、ことし1月から2月にかけてがんで入院していたいずれも60代の男性患者2人に対し、医師が指示した量を上回る抗がん剤を投与したということです。
このうち1人は通常のおよそ2倍の量を3日間投与され、その後、歩行が困難になるなど、抗がん剤が原因とみられる神経障害が起きたということです。
この患者はことし6月に亡くなり、病院はがんが進行したためだとしています。
また、もう1人の患者は通常の1.2倍の量を1回投与されましたが、明らかな影響は確認されていないということです。
原因は医師の指示内容をもとに薬の投与量を計算するシステムに不具合があり、誤った計算結果が表示されたためだということです。
システムを開発した大阪のメーカーは同じシステムを使っている35の病院について確認しましたが、同様の問題は起きていないということです。
病院とメーカーは患者や家族に謝罪するとともに、再発防止を徹底するとしています。