58年前の1966年に今の静岡市清水区で一家4人が殺害された事件で死刑が確定した袴田巌さん(88)の再審は、ことし5月にすべての審理が終わり、今月26日に判決が言い渡されます。
これを前に、袴田さんの弁護団は17日、静岡地方検察庁に申し入れ書を提出し、判決で無罪が言い渡された場合に控訴しないよう要請しました。
申し入れ書で弁護団は、死刑が確定した事件で再審が開かれた過去の4件では、検察がいずれも無罪判決に対して控訴しなかったとして「これ以上の審理の継続は、単に解決までの期間を引き延ばすだけにすぎない」と主張しています。
弁護団によりますと、対応した検察官は「東京高等検察庁と最高検察庁にも伝える」と述べたということです。