宮古島市平良にある不動産会社によりますと、市内の賃貸物件は需要に対して供給が圧倒的に少ない状態が続いていて、取り扱う物件の家賃の相場は、ここ10年ほどで2倍近くに上がったということです。
単身者向けのアパートやマンションは以前は、月3万円ほどが相場だったのが、いまは7万円以上だということです。
この会社では1300以上の部屋を管理していて、このうち、月に5部屋ほど空きが出ますが、ここ数年は県内外の移住希望者や転勤者などからの問い合わせが、毎月、120件以上寄せられるということです。
会社では以前は物件を探す顧客のリストを作っていましたが、紹介できる物件の数が少ないため1年ほど前に更新するのをやめたということです。
取材中にも賃貸住宅についての問い合わせが入りました。
「来月、宮古島に転勤するため、夫婦で引っ越したい」という内容でしたが、空き物件は2部屋しかなく、いずれも間取りなどの条件が合いませんでした。
不動産会社の営業主任を務める砂川拓輝さんは、「結婚を機に実家を出たくても物件が見つからない人や転勤後にホテルなどで仮住まいをしながら物件を探している人もいると聞きます。地元の人が、これでは住めないとして、島を離れざるを得ないということもある。住みづらい島になるのは、地元で長くやっている不動産会社としては心苦しいところです」と話していました。